赤いランドセル

「小学生には便秘の心配なんてない」と思い込んでいませんか?

実は驚くことに、小学生の約2割が便秘というデータがあります。

学校のトイレが汚くて行きたくない、学校では恥ずかしくて排便を我慢してしまうという子供は、意外なほど多いのです。

学校へ行っている時間が長く、親が完全に健康管理できるわけではない小学生だからこそ、小さなサインを見逃さず便秘対策をする必要があります。

小学生の約2割が便秘という調査結果

洋式トイレ

NPO法人「日本トイレ研究所」による調査では、小学生の5人に1人が便秘という結果が出ています。

また、家では排便できても、学校でうんちをしない、またはほとんどしないという小学生は全体の49.7%にのぼります。

さらに、便秘状態の子供をもつ親のうち、32.0%は子供が便秘だということを把握していません。

国際的な便秘の定義「ROMEⅢ」の基準で、便秘とされている状態は以下の通りです。

  • 排便が3日に1回以下
  • 便失禁がある
  • 便を我慢することがある
  • 排便時に痛みがある
  • 便が硬い
  • トイレが詰まるほど大きな便が出る

先にご紹介した通り、小学生の2割がこの便秘状態に当てはまりますが、その状態に危機感を持っている小学生はさらにその2割です。

便秘の小学生のほとんどが、自分の症状に危機感を持っていません。

小学校での排便教育が不十分なため、小学生は「便を我慢する・便が出ない」のが良くないことだという認識に欠けています。

親の手から離れ、なんでも一人でできるようになってきた小学生も、便秘の自覚や改善には親の手助けが必要なのです。

小学生が便秘になりやすい主な理由

小学生が便秘になりやすいのには、どんな理由があるのでしょうか。

多感な小学生ならではの、様々な便秘の原因についてご紹介していきます。

トイレの環境が大きく変化する

和式トイレ

自宅や幼稚園・保育園のトイレは、洋式の便座がほとんどです。

しかし小学校は老朽化した施設も多く、まだ和式トイレが残っている場合があります。

今時、和式トイレは外出先でも見かけることが少ないですから、そもそも和式トイレで用の足す方法を知らない小学生も多いです。

また、洋式トイレの場合でも老朽化していて臭い・汚い、暖房がないため寒いなど、小学校のトイレは落ち着いて排便できる環境とは言えません。

さらに10分や20分の休み時間中に、排便を済ませ、次の授業の準備や移動もしないといけないとなると、気が急いてしまって落ち着けませんよね。

他にも友達を待たせているプレッシャーや、個室の外に人がいる緊張感など、小学校のトイレの作りやタイムテーブルでは、なかなか排便が難しいのです。

うんちをするのが恥ずかしい

小学校でうんちができない最大の理由は「恥ずかしいから」という小学生は多いです。

特に男子の場合は大便器と小便器が分かれているので、個室に入るとすぐ周りにわかってしまいます。

周りから「うんちしてる」と囃されてしまう可能性を考えると、多感な小学生は学校での排便を我慢してしまいがち。

トイレは教職員の目が届かない場所なので、「うんちしている人をからかわない」というルールを徹底するのもなかなか難しいことです。

からかわれても堂々としていられる強い子なら問題ありませんが、多くの子供は周りの目がある場所での排便に気後れしてしまうのも無理はないでしょう。

運動や水分が足りていない

グラスに注いだ水

小学校は、飲み物の持ち込みや授業中の水分補給を制限している場合が多いです。

給食で出るもの以外、飲み物は水道の水しかないというケースも珍しくありません。

そもそも子供は大人より新陳代謝が活発なので、体重20kgの子供で1日に1.2〜1.6Lの水が必要です。

朝登校してから帰宅するまで、給食の牛乳1本ではとても足りません。

近年、熱中症の問題などから学校それぞれで基準を緩めていますが、まだ自力で十分に水分を取るのは難しい環境なのです。

また、小学生の運動不足も深刻な問題です。

「体育の授業があるから大丈夫だろう」と考える方も多いかと思いますが、公立小学校で体育の授業は週に2〜3度、45分ずつです。

この中に移動や準備、説明を聞いたり順番待ちをする時間が含まれているとなると、たっぷり運動をしているとは言えないでしょう。

下校後に外遊びができる場所も減っているので、運動系の部活をしていない小学生の多くは運動不足なのです。

水分や運動が不足すると、腸の働きが鈍くなり便秘しやすくなってしまいます。

子供の水分補給や運動の時間は、学校に任せきりにせず家庭で対策する必要があるのです。

精神的なストレスを受けている

大人になると、小学生が抱えているストレスについて忘れてしまいがちです。

情緒面の発達が著しい小学生は、大人から見るとちっぽけに思える問題にも真剣に悩み、傷ついています。

友達や家族との関係や勉強のことなど、小学生にも悩みの種はたくさんあるのです。

精神的なストレスがあると、自律神経の不調から胃腸の動きが弱くなってしまいます。

腸の中で便が停滞すると水分が吸収されすぎ、便が硬くなりスムーズに排便できなくなるのです。

ストレスの受容量には個人差もあるので、「そんな小さな悩み」と一蹴せずに子供の悩みと向き合ってあげましょう。

今すぐ実践できる小学生の便秘対策

それでは、すぐに実践できる小学生の便秘対策をご紹介していきます。

慢性化しやすい便秘には、毎日の生活習慣を変えて対策するのが一番です。

腸に良い生活習慣を身につけ、子供が健康的に排便できるようサポートして行きましょう。

朝起きてすぐ白湯を1杯飲む

暖かい白湯

起床後すぐの体は、夜の間に汗や呼吸で水分を消費してカラカラに乾いた状態です。

水分を吸収しやすくなっている体に、朝一番で水分を補給しましょう。

冷たい水は胃腸を冷やし、体温も下げてしまうので、飲みやすい温度に温めた白湯がおすすめです。

白湯で内側から体を温めることで、腸の動きが活性化して排便を助けます。

朝ご飯をしっかり食べる

山盛りの白ご飯

朝ごはんをしっかり食べると、それを消化するために胃が活動を始めます。

胃が動くと、腸も前日の食事から作られた便を排出しようとして蠕動運動が活発になります。

朝に排便する習慣がない子供には、朝ごはんをしっかり食べさせて朝から胃腸に刺激を与えるのがおすすめです。

加えて、下の項目でご紹介する便秘に効果がある食材を朝食から取り入れられると、よりスムーズに排便できるようになるでしょう。

食後の便意を見逃さない

先にご紹介したように、小学生は学校で排便するのはなかなか難しい環境に置かれています。

学校では排便できないという子供は、朝食・夕食後に排便をする習慣をつけましょう。

食事をとったあとは、前の項目でもご紹介したように胃腸の動きが活発になり、便意を感じやすいタイミングです。

まずは便意がなくても食後にトイレに座る習慣をつけると、だんだんと規則的に排便できるようになりますよ。

日中はたくさん体を動かす

全身の運動も、腸を刺激して便の排出を助けます。

前の項目でも解説しましたが、現代の子供は学校の体育の時間だけでは運動不足です。

放課後や休日に家にこもりがちな子供には、親からの声かけなどで積極的に外遊びをさせるようにしましょう。

日中にたくさん体を動かすと、お腹がへって食欲が湧き、夜は疲れてぐっすり眠れるようになり、便秘だけではなく生活習慣全体の改善に繋がります。

おやつばかり食べすぎない

アイスクリーム

子供が好きなチョコレートやクッキー、ポテトチップスなどのお菓子には、多くの油分が含まれています。

油分を消化するためには腸内でたくさんの酸素が必要で、油分の多い食事は腸の酸素不足の原因となります。

酸素不足の腸は悪玉菌にとって居心地のいい環境なので、腸の働きが鈍くなって便秘が慢性化しやすくなるのです。

とはいえ、成長期でエネルギーを大量に消費する子供には、食間のおやつも大切な栄養補給。

油分が多く栄養素が少ないお菓子を、ヨーグルトや果物など健康的なおやつに置き換えて与えるといいでしょう。

便秘改善に効果のある主な食材

便秘の改善には、食事を変えて直接腸に働きかけるのが最も効果的です。

便秘の改善に効果がある主な食材をご紹介していきます。

食物繊維

ごぼう

食物繊維には、水に溶けずにそのまま腸に届く不溶性食物繊維と、水に溶けてぬめりのあるゲル状になる水溶性食物繊維の2種類があります。

この2種類の食物繊維をバランスよく取ることで、便のかさを増し、ぬめりが排泄を助けてスムーズに排便できるようになります。

不溶性食物繊維が多く含まれる食材は、ごぼう・にんじん・蓮根などの根菜類や、大豆・ひよこ豆など豆類、穀類、芋類などです。

水溶性食物繊維は、わかめ・海苔など海藻類、なめこ・なめたけなどのきのこ類、果物に多く含まれています。

発酵食品

おいしそうなチーズ

発酵食品には、腸の中で善玉菌として働くビフィズス菌が含まれています。

また、発酵食品を食べると腸内が善玉菌にとって居心地のいい酸性になり、腸内環境が改善しやすくなります。

発酵食品はクセがあるため苦手な小学生も多いですが、ヨーグルト、チーズ、納豆、キムチなどの発酵食品を毎日の食事に上手に取り入れましょう。

善玉菌の餌となり、働きを活発にするオリゴ糖も一緒に食べるとより効果的です。

好き嫌いの多い子供の対策方法

便秘に効果がある野菜類や発酵食品を嫌う子供は多いです。

偏食は便秘だけではなく肥満や抵抗力の低下にも繋がりますから、早めに対策しておきたいですね。

好き嫌いが多い子供に、苦手な食品を食べてもらうための工夫をご紹介していきます。

子供と一緒に料理を楽しむ

子供の好き嫌いは、実際に食べてみて嫌だったというより、見たことがないものを口に入れたくないという食わず嫌いのケースも多いです。

そういった食わず嫌いには、一緒に料理を楽しんで食材に興味を持ってもらう方法がおすすめ。

洗って切って加工する過程が見えて正体がわかると、それがどんな味なのか試してみたくなる子供は多いです。

食わず嫌いではなく味が嫌いで残してしまう食材も、味見を頼むと食べてくれる場合もあります。

また、食が細くなかなか完食しない子供も、自分が携わった料理には愛着を持ってたくさん食べてくれることが多いですよ。

盛り付けや切り方を工夫する

こちらも、食わず嫌いをする子供に効果がある方法です。

苦手な食材も、星やハートの形に切り抜いて楽しい見た目にすると、嘘のように食べてくれる場合があります。

また、苦手な食材をキャラクターの顔の一部に見立てると、そこだけ取り除かず丸ごと食べてくれることも多いです。

手間はかかりますが、苦手な食材も一度食べたら次からは平気になる子供は多いので、苦手食材も楽しんで食べられる工夫をしてみましょう。

ハンバーグやコロッケに練りこむ

好き嫌いを克服する第一歩として、苦手なものが入っていることに気付かせないという方法もあります。

子供が苦手な野菜は細かく刻んで、好物のハンバーグやコロッケに混ぜてしまいましょう。

ただしこの方法は、やりすぎると子供が疑心暗鬼になってしまう可能性があります。

苦手なものが入っているかもしれないと警戒して食事自体が嫌いになってしまうケースもあるので、騙して食べさせるのは最終手段と考えましょう。

おやつ感覚でオリゴ糖を摂取

くるポンタブレットの大きさ

オリゴ糖は、砂糖やシロップのように料理に使えるタイプと、タブレットなど気軽に食べられるお菓子タイプのものがあります。

小学生のお子さんがいる家庭では、飴やガムなど甘いお菓子の代わりにオリゴ糖タブレットを常備しておくのがおすすめです。

甘くて美味しいので子供が進んで食べてくれるばかりか、甘みで満足感があるので他のお菓子の量が減り、健康にもいいため一石二鳥です。

ただし、オリゴ糖は食べすぎるとお腹が緩くなることがあるので、一日の量を決めてそれ以上は自由に食べられないようにしておきましょう。

小学生の便秘対策は根気強く継続を

意外に多い、小学生の便秘。

便秘はいきなりなっていきなり治るというものではなく、生活習慣の積み重ねが大切です。

小学生の時に身に付けた生活規範は、大人になっても一生習慣として残っていきます。

野菜と水分をたっぷり取り、昼はしっかり動いて夜はぐっすり眠る、健康的な習慣を身に付けられるよう、親が見本となってサポートしましょう。

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